ゆりかご 歯科相談

VOL.2
「審美性の向上について」
口元が与えるあなたの印象。

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 メリークリスマス&ハッピーニューイヤー! 遠ちゃんです。

 寒かったり暖かったり、凍ったり溶けたり今年の冬はおもしろいですね。昨年は医療費値上げの影響で12月からめっきり患者さんの足が遠のいたのですが、今年は景気も底をうって、その後少しは回復基調なのでしょうか。いずれにせよ早く安心して病院にかかれる世の中になって欲しいものです。

 今までにご質問を二つ頂きました。どちらも切実だな〜と思いました。これからも精一杯回答していくつもりなので、どんな小さな事でもご質問下さい。質問が50になったら、Q&A50『ゆりかご版』を出そうと思います。(菅野先生が執筆した本には遠く及びませんが…)

 前回ぶつけて脱臼した乳歯を牛乳に入れて持ってきたらいいよ、ということを書きましたが、「なぜ牛乳なの?」と言う意見があったと聞きましたので説明します。

 抜け落ちた歯が戻るかどうかを決定づけるのは「歯根膜の乾燥」です。現在の説では20分間空中に放置しておけばその後の予後が悪くなると言われています。本当は口の中に入れて、あるいは洗って抜けたところに差し込んで来てくれるのが一番いいのです。

 でも相手が子供なので、がりがりかじったり間違って飲み込む危険性があります。(あるいは乳歯を気管に吸い込んで窒息死する危険性があります。)

 牛乳は細胞内液とほぼ等張なので、またまがりなりにも殺菌されているのでそこに浸してもほぼOKというわけです。(厳密に言えば脂肪や蛋白が付着するということはやや問題ですが)

 同じ系列の八丈島の歯科診療所に、川で転んで歯を脱臼してしまった子供が受診しました。母親に「抜けた歯を持ってきてくれればまた戻せたのに。」と歯科医師が言うと翌日母親が歯を持ってきました。必死に川の中を探したそうです。本当に母親の愛情の深さを感じたエピソードでした。

 本題に入りますが、今回はちょっと成人のお口の話に寄り道しまして、「審美性の向上」という観点から口腔内写真を掲載します。

 歯の写真に馴れていない方、ごめんなさいね。なぜ今回これを載せたかというと、やはり口元というのはその人のイメージや自信と密接に関連しているし、子どもにとってもお父さん・お母さんのすてきな笑顔はうれしいものですよね。(そのままですてきな方は当然いらっしゃいます。)

 写真の患者さんは約一ヶ月半でここまで治りました。かぶせたり詰めたりするのが主な治療です。歯肉の着色もとっています。歯は動かしていません。 

 最後に念のため付け加えますが、「痛い・噛めない」というのと異なり、「審美性の向上」は「こうでなきゃいけない」というのではなく、あくまで患者さんの要望に基づく「心」の要素が強い分野です。

 しかし「形態は機能に追随する」という言葉があるように、自然界に置いて機能的に理にかなったものは美しさを持っています。

 写真の上顎の歯肉も、美しくなったとともに健康的な形態を持ったと言えます。

 


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